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外構工事で失敗しないための注意点
ー IMPORTANT POINT ー
一戸建てを建てる際、家の間取りや内装を優先し、外構工事を後回しにしてしまう方は多いでしょう。
その結果、しっかり考えずに工事して失敗するケースがあります。
しかし、外構工事をやり直すとなると、余計な時間と費用がかかります。
そのため、後から「こうすればよかった」とならないように計画を立てることが大切です。
外構工事に失敗すると、家の利便性や安全性が低下する恐れがあります。外構工事について「失敗した」と感じる主な理由は以下の3つです。
- 使い勝手が悪かった
- 手入れが大変だった
- 外構工事の施工技術が低かった
外構工事に失敗する原因は、ライフスタイルの変化をシミュレーションできていないことや、外構工事をする前にしっかりとした計画が立てられていないことです。そこで、外構工事でどんな失敗が起きやすいか、以下で具体的な事例を見ていきましょう。
外構工事の失敗例①カーポート・駐車場
ここでは、カーポートや駐車場をつくる際に起きやすい、外構工事の失敗例を紹介します。
駐車スペースが狭すぎる
外構工事の失敗で多いのは、駐車スペースの間口が狭すぎて使いづらくなるケースです。塀までの距離が近くて乗り入れにくかったり、カーポートの柱が邪魔で駐車しにくかったりすると、車を使うたびにストレスを感じます。一方、カーポートの幅が足りず、車が雨に濡れてしまう失敗もあります。
駐車スペースのサイズを決める際には、車の出し入れや乗り降りするために必要な間口を考えましょう。参考として、国土交通省が指針とする駐車場サイズの基準は以下のとおりです。
設計対象車両 | 長さ | 幅員 |
---|
軽自動車 | 3.6m | 2.0m |
小型乗用車 | 5.0m | 2.3m |
普通乗用車 | 6.0m | 2.5m |
出典:国土交通省
さらに、将来的に車を買い替えたり、増車したりすることも踏まえておくことも大切です。長期的な視点を持って駐車スペースの間口を決めると、再工事の必要がなくなります。
カーポートの屋根が低すぎる
カーポートの屋根が低すぎたため、カーキャリアやルーフボックスを取り付けられなかったという外構工事の失敗例もあります。車の車高は、軽自動車〜普通自動車で2.0m以下であることが一般的です。
そしてカーキャリアやルーフボックスは20〜50cmのものが多いため、カーポートの高さが2.4mより低いと駐車できない可能性があります。一般的なカーポートの標準柱は2.3m程度が多いため、カーキャリアやルーフボックスを使う予定がある場合は、ロング柱を選びましょう。
駐車スペースを装飾しすぎた
外構にこだわりたいために、駐車スペースを装飾しすぎた失敗例もあります。駐車スペースを過度に装飾すると破損しやすく、メンテナンスが大変です。素材を多く使った装飾デザインの場合、素材の切り替わる境目が壊れやすくなります。
特にタイヤを切り回す際にこすれたり重量がかかったりすると、鋭角になっている部分から破損します。おしゃれな駐車スペースにしたいなら、舗装部分に人工芝を使ってモダンなデザインにしたり、カーポートの屋根材やカーゲートなどにデザイン性のあるタイプを選んだりすることをおすすめします。
玄関までの動線が遠い
外構工事の失敗例として、駐車スペースから玄関までの動線が遠いケースがあります。駐車スペースから玄関まで距離があると、重い荷物を運ぶのに苦労します。また、天候の悪い日は車の乗り降りが大変です。介護や育児をする家族がいる場合は、特に不便を感じるでしょう。
動線が遠い理由には距離だけでなく、カーポートの柱が玄関までの動線を妨げる場合もあります。失敗しないためには、駐車スペースから玄関までの距離を近く設計するか、駐車スペースから出入りしやすい勝手口や窓などの設置を検討しましょう。
駐輪スペースが必要だった
外構工事の失敗としてよくあるのは、駐輪スペースをつくらないで後悔することです。自転車を利用しないつもりだったはずが後から必要になったり、つくっていても狭すぎたりするケースです。
例えば、子どもが中・高校で自転車通学になったり、転職したりしてライフスタイルが変わると、何台も置ける駐輪スペースが必要です。駐輪スペースが足りないからといって敷地外に置いてしまうと、盗難やいたずらのリスクがあります。外構工事を決める際は長期的な視野に立ち、駐輪スペースを設置するかも検討しておきましょう。
外構工事の失敗例②門回り・玄関アプローチ
ここでは、門回りや玄関アプローチをつくる際に生じる、外構工事の失敗例を紹介します。
アプローチの床材が滑りやすい
外構工事の失敗例としてよく挙げられるのは、門から玄関までのアプローチに滑りやすい敷材を設置してしまうことです。特に高齢者や小さな子どもがいる家庭では、安全性が低いアプローチだと危ないため、再工事することになりかねません。また、敷地が傾斜地にあったり、水はけの悪い土地だったりする場合はさらに危険です。
そのため、アプローチの敷材を選ぶ際はデザインだけでなく、滑りにくい素材を検討しましょう。例えば、表面を粗く仕上げる加工を施したコンクリートや、ノンスリップ加工のタイルなどもおすすめです。
階段やスロープが急で歩きにくい
階段やスロープが急で歩きにくいことも、外構工事の失敗としてよく挙げられます。原因は本来必要な広さを確保できていないためです。階段やスロープが急で歩きにくいと使い勝手が悪く、体に負担がかかる場合もあるため、設置する際には注意が必要です。
新築で階段かスロープを設置する場合、どちらが良いかは家族構成・費用・広さによります。スロープは階段よりも設置する広さが必要で、費用も高額です。
介護用スロープをつくる場合は介護保険が適用されるため、新築時から老後を見越してスロープを設置する必要があるとは言い切れません。そのため、新築でつくる階段やスロープは広さや費用を考慮しながら、歩きやすさを優先しましょう。
見た目で選んだら掃除が大変
アプローチを見た目で選んだ結果、掃除が大変で失敗する外構工事もあります。日当たりが悪い場所でおしゃれな石材や加工を使うとコケやカビが生えやすくなり、見た目が悪いだけでなく滑りやすくなります。そのため、掃除するには高圧洗浄機を使ったり、スポンジでこすったりする手間がかかるでしょう。
また、濃い色の門柱や門袖はスタイリッシュですが、薄い色に比べて泥はね汚れが目立つため、雨が降るたびに汚れる可能性が高いでしょう。そのためアプローチの資材を選ぶ際は見た目だけでなく、掃除の手間も考慮しながら素材や色を選びましょう。
玄関までが暗すぎて危ない
外構工事の失敗例で、アプローチに足元を照らす照明をつけ忘れて後悔するケースもあります。門扉から玄関まで距離がある場合、足元が暗いと歩きにくく危険です。さらに、玄関前が暗いと防犯面も不安です。外構プランを決める際には、装飾だけでなく安全面にも注意しましょう。
外構工事の失敗例③庭・ウッドデッキ
ここでは、庭づくりやウッドデッキ設置で起きやすい外構工事の失敗例を紹介します。
植栽の手入れに手間がかかる
目隠しやおしゃれな外観のために植栽のある外構を希望したものの、予想以上に手入れに手間がかかってしまい失敗したと感じるケースがあります。例えば、おしゃれな外構でよく見かけるシンボルツリーを見た目や憧れだけで植えてしまうと、想定より大きくなったり枯れてしまったりして、メンテナンスや処分が大変になります。植栽を選ぶときは、どんな頻度で手入れができるか、どのくらい育つのかを事前に確認しましょう。
油断すると雑草が生えてくる
外構の手入れができずに、油断すると雑草が生えてくるというのもよくある失敗例です。例えば、ガーデニング用の庭にしたり芝生を敷いたりした場合、手入れをしないと数週間で雑草だらけになります。
手入れする時間が取れない場合は、人工芝がおすすめです。しかし、人工芝でも耐久年数以上使用すれば見た目が悪くなるため、メンテナンスが必要です。他にも砂利を敷く方法もありますが、隙間から雑草が生えてくるため、防草シートを敷くなどして対策しましょう。
ウッドデッキが使いにくい
外構工事でよくある失敗例に、おしゃれだからという理由でウッドデッキを設置したものの、使いにくくなって後悔するケースがあります。例えば、狭い場所に無理やりつくったものの、使いづらくデッドスペースになったり、天然木のウッドデッキでは手入れが大変だったりして失敗する事例です。
ウッドデッキを設置する場合はサイズや素材を吟味し、メンテナンスも考慮しましょう。メンテナンスしやすさを重視するなら、樹脂や人工木タイプのウッドデッキがおすすめです。
外構工事の失敗例④フェンス・塀
ここでは、フェンスの設置や塀づくりで起きやすい、外構工事の失敗例を紹介します。
目隠しフェンスが高すぎて日当たりが悪い
目隠しフェンスが高すぎて、日当たりが悪くなるという外構工事の失敗もあります。外からの視線をしっかり遮るフェンスの高さは、1.8mあれば良いとされています。
高くしすぎると、開放感がなくなるため圧迫感を感じるでしょう。薄暗くなったり、風通しが悪くなったりすることも考えられます。さらに、外から見えないことで死角ができやすくなる危険もあるため、注意が必要です。
目隠しフェンスには、一般的なパネルタイプ、風通しの良いルーバータイプ、日差しを通す擦りガラスタイプなどがあります。外からの視線を遮りやすいデザインは、縦格子よりも横スレートタイプです。防犯面においても、覗き見されにくい構造の横スレートタイプがおすすめです。
オープン外構でプライバシーを確保できない
オープン外構でよくある失敗は、プライバシーを確保できないケースです。オープン外構は、おしゃれで費用も安いため人気があります。
しかし住み始めてみると、予想以上に周囲からの視線が気になったり、子どもやペットが外に飛び出して危険を感じたりする場合があります。そのため家から道路の近い住宅の場合は、適度に目隠しできるセミオープン外構がおすすめです。
台風や強風で破損しそうで心配
外構工事の後に、台風や強風で破損しそうで心配になり再工事することも考えられます。風が通らないタイプのフェンスは、強風の影響を受けやすいため破損する場合があります。
特に危険なのは、塀の上に設置したフェンスが、強風によって塀ごと倒れることです。そうならないよう、風通しの良いルーバータイプや縦格子タイプのフェンスを選ぶと、風が通り抜けやすくなり安心です。
外構工事で失敗しないための注意点
外構工事で失敗して、外構をやり直すことになると、余計な費用や時間がかかります。それを回避するために、ここでは外構工事で失敗しないための注意点を解説します。
費用を削りすぎない
外構工事で失敗しないためには、費用を削りすぎないことです。外構に使う費用を削ってしまうと、シンプルすぎて安っぽくみえてしまったり、統一感が出せなかったりして後悔する可能性があります。
また、プライバシーを守れなかったりメンテナンスに手間がかかったりして、使い勝手が悪くなることもあるでしょう。外構工事を成功させるためには、家を含めた全体のバランスやライフスタイルを含めてトータルデザインできる費用が必要です。
相見積もりをとる
外構工事で失敗しないために、相見積もりをとりましょう。施工業者によって得意な分野があり、見積もりや対応力などを見て、自宅の外構にあった施工業者を選ぶためです。
また、担当者に相談しやすい業者を選ぶことで、外構工事がスムーズに進むでしょう。施工業者の技術が低かったり、仕上がりに不満が残ったりしないようにするためにも、相見積もりをとることは有効です。
デザインばかりを重視しすぎない
外構工事で失敗しないために、デザインばかりを重視しすぎないことも重要です。外構に使う資材を選ぶ際は、おしゃれなデザインだけでなくメンテナンスのしやすさや耐用年数を考慮すると、長く美しい状態を保ちやすくなります。また、ライフスタイルの変化や掃除する頻度も予想しながら、外構スタイルを決めていくと良いでしょう。
外構計画を早めに立てる
外構工事で失敗しないためには、外構計画を早めに立てましょう。住宅を優先するあまり外構工事を後回しにしてしまうと、打ち合わせから決定までの工程が煩雑になり、失敗することがよくあります。
また、外構工事で特に重要なのは、水はけ機能です。排水がうまくできない外構だと、コンクリートに黒ずみができたり、水がたまって滑りやすくなったりして後悔する可能性があります。外構工事の計画にかける時間が短いほど失敗が起こりやすくなります。そのため、できる限り早めに動き出すようにしましょう。
まとめ
ここまで、外構工事での具体的な失敗例や失敗しないための注意点を解説しました。外構工事を成功させるためには、適切な費用と計画を練る時間が必要です。住宅と同時期に外構計画を検討することで、ライフスタイルに合った家づくりが実現できます。
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お庭で、外の目を気にせずプライベートが楽しめる空間デザインを得意としています。これまで数々のエクステリアを手掛けてきた知識と経験の豊富なスタッフが多数在籍しています。
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2024年3月14日
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